交通事故慰謝料算定基準|弁護士基準とは

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交通事故の被害に遭われた方からいただく共通の相談内容は、慰謝料額やその算定基準が妥当なものかといったものです。
交通事故の慰謝料の示談交渉をする際には、弁護士に依頼をしなければ、実は十分な補償を受けられていなかったということが多くあります。

当記事では交通事故慰謝料の算定基準について解説をしていきます。

◆交通事故慰謝料3つの算定基準
交通事故の慰謝料の算定基準には、自賠責保険基準、任意保険基準、裁判所基準(弁護士基準)の3種類があります。
それぞれの違いを説明していきます。

●自賠責保険基準
交通事故の加害者が任意保険に加入をしていなかった場合には、自賠責保険基準が適用されることになります。
自賠責保険基準は、最低限の補償をするためのものであるため、十分な賠償を受けることができません。
その算出方法は1日あたり4200円であり、通院や入院となった場合には、明らかに十分な保証がされているとはいえません。

●任意保険基準
任意保険基準は、交通事故の加害者が加入している保険会社が独自に用いている算出方法です。
この基準は、保険会社ごとに異なる内容となっており、なおかつ公開がされていないため、明確な算出基準は分かりません。
この算出方法で計算された慰謝料は、自賠責保険基準によるものよりも額は大きくなっていますが、これもまた十分な補償とは言えない額となっています。
その理由としては、保険会社としてもなるべく支払うお金を最小限にとどめたいという意図があるからです。

●裁判所基準(弁護士基準)
裁判所基準は、交通事故で裁判にまで発展した事例における、裁判所の慰謝料の算出基準のことを指します。
基本的には裁判所基準による慰謝料が3つの算出方法のうち、最も高額なものとなっています。
これを利用するためには、裁判を起こさなければならないのかと思う方もいらっしゃると思います。
しかしながら、弁護士に慰謝料の示談交渉の依頼をすることによって、弁護士が相手方の任意保険会社と示談交渉を行う際には、この基準を用いて交渉をしてくれるため、心配は必要ありません。このように、弁護士も用いる算定基準であることから弁護士基準とも呼ばれています。

◆弁護士基準を用いた示談交渉
ここまでの話を聞くと、弁護士に依頼しなくても相手方の任意保険会社との話し合いで、弁護士基準での算出を求めれば良いのではないかと思われる方がいらっしゃると思います。
しかしながら、これは法律の知識がない一般の方にはなかなか難しくなっています。
まず、自身に発生した交通事故と類似の裁判例を見つける必要があるという点に加え、任意保険会社としても一般人を相手にするときは強固な姿勢をなかなか崩すことはありません。

そのため、交通事故の慰謝料の請求をする際には、弁護士に依頼をしておくことをおすすめしています。

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